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「ふしぎ星のふたり姉貴」16話目「逮捕は唐突、突撃、撃雷」にしようかなぁ。

ユークはとうとう決断を下した。
最初のシナリオはブライト王子とローマンを会わせる仲介をしブライト王子が月の国に行く途中で逮捕をもくろんでいた。
しかし一刻の猶予はなかったが協力者がメラメラの国だけと言うとてもお寒い状況だった。あえて今までの考えを捨てることにした。
そして代案を立てた。
メラメラの国に呼び寄せて逮捕すると言うものだった。
これにはリスクが伴った。それはユーク自体がメラメラの国の国民ではなかったからだ。さらにしずくの国がブライト王子の手に落ちていた。これは計算外であった。
それを知ったのはプリンセスサミットのだいぶ後だった。
しかし危険を承知で逮捕に挑んだ。

「これはこれはブライト王子よくお越しくださいました。」
「ほーこれは何があってなのか分からないが、最高だ。」
「以前にあなた様がやられたステージ是非とも再度やっていただきたいのです。」
「さすがは僕の魅力の分かる人たちだ。」
真相を知らないブライト王子、今更あれがぶーもが仕掛けた工作だったなんて知りもしない。その上一部で大不評のブライト腰振りダンスをもう一回やれとメラメラの国国王側近の者が言ったのである。ブライト王子はとても上機嫌である。

「僕のことをサミット開いて話し合ったそうじゃないか。」
「いえいえあんなもの相手にする必要はありません。」
「僕がプロミネンスを使ってしまえばこの星は僕のものになっちゃうんだよ。」
「そのときには是非とも…」
「どうした。私に従うというのか?」
「左様でございます。」
と、まーこんだけブライト王子をおだてる言葉が手でくるものかと陰に隠れていたユークは感心していた。しかも話の内容がとても逮捕しにいけるような代物ではない。
今ここにいるユークには「ブライト王子逮捕」の文字しかない。
何とかブライト王子を怒らせるようにしてもらわないと困る。

「しかしブライト王子も何を思ってふしぎ星の王にでもなろうと思ったんですか。」
「知りたいか?」
ここで側近は「機転を利かせる」という賭に出た。
むろんユークに対しての機転である。
「知りたくなんかないですよ。言っておきますが、最近私が勉強したことですが、あなたがふしぎ星を征服したって何も起きないんです。」
そこからは口のたつ側近の一方責め。
これによってまたユークは逮捕のタイミングを逃してしまう。出るに出られなくなってしまったからだ。と思った瞬間、側近が倒れた。ブライト王子のブーメランを近距離でまともに食らわされたのだ。


アルテッサとミルロはクリスタルマウンテンに来ていた。
「おかしいですわねぇ。確か夢で見た場所はここなのよ。」
「アルテッサ…」
「なによ。」
「疲れてるんでしょ。」
「んなわけないでしょ。」
「だって、私たちは夢でここと似たようなところで「水晶の天使」とお話をしただけなの。」
「そんなわけないでしょ。」
「でもアルテッサ…」
「何よ。」
「お兄様を何とかしたいの?」
「そうよ。昔の優しくてみんなに好かれる…とにかく今のお兄様じゃない…昔のお兄様に戻ってほしいの。」
「アルテッサ、あなたの王子に会いに行きましょう。」
「会ってどうするの?」
「あなたの気持ちを言葉ではない言葉で伝えるの。」
「何よそれ。」
「これよ。」
「…あなた私のお兄様をどうしたいの?」
「どんなことをしてでも気持ちを伝えるために行動するの。戦うことを悪いと思っちゃだめ。気持ちを伝えるためには時には戦わなきゃならないこともあるの。そういう戦いならいくらやってもかまわないと思うの。まず私、お母様に今の自分の気持ちを伝えてくる。」
「ミルロ…」
「アルテッサ…あなたが私をここに連れてくるためにしてくれたこととっても感謝してる。でもそれは本当は私自身でやらなきゃならないことなの。お願い。私を強くすると思ってこの願い受け入れてくれるかしら。」
「あー上等ですとも。でも負けてかえって半べそかいてきたら容赦しませんことよ。」
by waruihito_iak | 2005-12-17 23:06 | ふしぎ星のふたり姉貴