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「ふしぎ星のふたり姉貴」7話目「ブーモ救急箱になる」にしようかなぁ。

ミルロ姫に喧嘩を売ってわれたガラスのエッジの様なパンチを食らったブライト王子。
パペット故に一緒に倒れ込むブーモだったが、ブーモが妙な呪文を唱え始めた。
と言うところまではそれとして、暗示をかけ始めた。もはや何をしているのか分からない。
「ブライト王子、おまえは今日から鋼のような身体の持ち主だ。」
ブライト王子にはそれしか聞こえなかったらしい。それを聞いて眠りに就いた。

翌日ブライト王子はあのパンチを食らった人とは思えない様な風貌だった。
ブーモが唱えていたのはまさに治癒のためのものだったらしい。
なぜかパンチを食らって倒れた場所ではなく自分の書斎で目を覚ました。
表でメイドが何かを持ってきたようだ。とっさに扉を開ける。
「ブライト様、おいしいスープが…きゃあ!!」
「どうした!大丈夫か。」
「…大丈夫です。」
「昨日私は何をしていた!?」
「えっ?!」
「私は何をしていた?…いやなんでもないんだ。すまない。朝から…」
黒いオーラをそのメイドは見てしまった。しかしあまりにも怖い顔をしていたためとても人に言いたい心境の物ではない。軽い悲しみに暮れたような、かといって何か以前の優しいブライト王子ではないような状態。もっと簡単に言うと安物のホラー映画よりもたちが悪いかも知れない。お化けに脅かされに行くよりも誰かに不意をつかれる事がもっとも怖い場合があるがまさにそれである。


「ねぇローマン…」
こちらも朝を迎えたようである。ものすごく眠たそうな声でクロミがローマンに自分の不機嫌をたたきつける。
「クロミ殿、あれほどソファーで寝るとその美貌が台無しですと言ったのに」
「言ってたかしらそんな事。」
「この間は部下にまるまる見られ終いには「引き続きお楽しみを」って、これじゃあこの私がただの女遊び人みたいじゃござ…」
「何勘違いしてるのよ馬鹿。それにソファーで寝るって気持ちいいわよーーー…うりゃ。」
「いたーーー」
「ローマン様!」
「なんだ…ってまたおまえか!出て行けーー」
「手紙を預かってきました。」
「あ゛っ?下がってよし!」
「はい!」
「それと…」
「なんでしょうか。」
「私はお楽しみ中ではないがノックぐらいしろ…ばかもの!次やったら死刑だ!おぼえとけ。」
「はい!」
早速ローマンは手紙を見る。

先日の会談では大変粗相をいたしました宝石の国の特別外交官ユークです。
さて今回親愛なる外交相手のローマン様に一筆したためたのは由々しき問題が発生したからです。それはこちらの部下におたくのスパイがいたからです。このままではとてもフェアではありませんのでひょっとしたらですが、こちらのスパイもおたくの部下の中にいるかも知れません。そのため調べていただきたいのです。

手紙には続きがあったが、ローマンは早速部下の身体検査とかを始めた。
だが手紙にはもう一枚続きがあり小さな字で
「ジョーク…かもね」と書いてあった。しかもあぶり出しで何か書いてあったがローマンの機嫌によりいきなり燃やされたのでなんて書いてあるかはもう分からない。
カマをかけられた事に全く気づかないローマン。しかも自分の部下を疑うという暴挙を始めた。
実際にスパイらしい者はいなかった。いてもいちいち言うような人は居ない。が、ローマンの「完璧な身体検査」ではいないという判定が出た。しかしこれで何が起きたか…というとそれはあとの講釈で。

さて「スパイを発見した」というのは実は嘘で、ユークに対して情報提供をした「裏世界の住民」だった。が、その理由がとてつもなくしょうもない。
昨日の晩、バーで店員と口論になり、
「おう!上等でい!おまえらが甘い汁すってる事を誰かに言いつけてやるからな」
と言うのが発端だった。しかしながらこの男をそのまま帰すと大変な事になると判断したユークは敢えて「うちの情報部員になってください」と申し出る形で保護した。
彼がそれを即座に飲んだのはいうまでもない。
by waruihito_iak | 2005-10-09 00:43 | ふしぎ星のふたり姉貴